
生命保険の中でも、一生涯の保障を提供する「終身保険」。
定期保険と異なり、保障が途切れることがなく、貯蓄性も備えているため、多くの人に選ばれています。
しかし、終身保険の仕組みやメリット・デメリットを正しく理解している人は少ないのではないでしょうか?
本記事では、終身保険の基本から選び方までを初心者向けに詳しく解説します。
終身保険とは?
終身保険とは、被保険者が死亡するまで一生涯の保障が続く生命保険の一種です。
保障期間が決められている定期保険とは異なり、満期がないため、遺族に確実に保険金を残せる特徴があります。
また、一定期間の支払いが完了した後も保障が続く「払込満了後終身保障」などの仕組みがあり、資産形成の一環として利用する人も多いです。 終
身保険には、死亡保障だけでなく、解約時に返戻金を受け取ることができる貯蓄型の保険もあり、長期的な資産運用の手段としても有効です。
終身保険の仕組み
終身保険の基本的な仕組みは、契約時に定めた保険料を一定期間支払い続けることで、生涯にわたる保障を得るというものです。
途中で解約した場合、支払った保険料の一部が「解約返戻金」として戻ってくる仕組みもあり、貯蓄型の保険としての側面も持ちます。
また、保険料の支払い方法には「終身払い」「一定期間払い」などがあり、加入時に選択することができます。
保険料は定期保険に比べて高めですが、その分、確実に保険金を受け取ることができる点がメリットです。
終身保険のメリット
1. 一生涯の保障が続く
終身保険は、契約者が死亡するまで保障が続くため、遺族に確実に保険金を残せます。
特に、老後や高齢期においても保障が続くため、長生きリスクに対応しやすいのが特徴です。
定期保険のように満期がないため、契約を維持する限り、家族の経済的な不安を軽減できます。
2. 解約返戻金がある
終身保険は掛け捨てではなく、解約した場合には支払った保険料の一部が戻ってきます。
これにより、長期間保険料を支払った場合、資産形成の一環として活用することも可能です。
ただし、契約期間が短いと解約返戻金は少なくなるため、長期契約を前提とした活用が重要です。
また、資産形成を目的とするのであれば、利率の悪い保険ではなく、NISA等の投資をする方が合理的です。
3. 生命保険料控除の対象になる
終身保険は、一定の条件を満たせば生命保険料控除の対象となります。
これにより、毎年の所得税や住民税を軽減することが可能であり、節税対策としても利用できます。
終身保険のデメリット
1. 保険料が高い
終身保険は一生涯の保障が続くため、定期保険に比べて保険料が割高になる傾向にあります。
特に若いうちに加入しないと、保険料の負担が大きくなるため、家計の負担を考慮した上での計画が重要です。
2. 解約時の返戻金が少ないことがある
終身保険には解約返戻金があるものの、契約初期の解約では返戻金が少ない場合があります。
そのため、短期間での解約は損失につながる可能性があり、長期間継続することが前提となります。
3. 運用利回りが低い
終身保険の貯蓄機能は魅力的ですが、金融商品としての利回りは低めです。
投資信託や株式投資と比較すると、運用益は少ないため、貯蓄と保障のバランスを考えて選択することが求められます。
終身保険の選び方

1. 保障額を決める
終身保険の保険金額は、家族の生活費や相続対策などを考慮して設定します。
特に、保険金を相続税の支払いに充てるケースもあるため、将来のライフプランに合わせて適切な保障額を決めることが重要です。
2. 保険料の支払い方法を選ぶ
終身保険には「終身払い」「一定期間払い」などの支払い方法があり、どちらを選ぶかによって総支払額や負担の仕方が異なります。
早めに保険料を払い終えたい場合は「一定期間払い」を、毎月の負担を抑えたい場合は「終身払い」を選ぶのが一般的です。
3. 解約返戻金の有無を確認する
解約返戻金の有無や金額は保険商品によって異なります。
将来的に資金が必要になる可能性がある場合は、返戻率が高いタイプの終身保険を選ぶことで、資産の流動性を確保できます。
よくある質問(Q&A)
Q1. 終身保険と定期保険の違いは?
A. 終身保険は一生涯の保障が続くのに対し、定期保険は一定期間のみの保障となります。 また、終身保険には解約返戻金があるため、貯蓄性gがある一方で、保険料が割高になってしまうデメリットが大きいです。
Q2. 終身保険はいつ加入すべき?
A. 若いうちに加入すると保険料が抑えられますが、将来的に保障が必要になるライフイベント(結婚・出産・住宅購入)を考慮した検討が重要です。
Q3. 終身保険の解約はデメリットがある?
A. 短期間で解約すると返戻金が少なく、元本割れすることがあります。 長期的な視点で契約を維持することが重要です。
まとめ
終身保険は、一生涯の保障を提供しながら資産形成にも活用できる保険です。
ただし、保険料が高い、解約返戻金が少ないなどのデメリットもあるため、長期的な視点での計画が重要になります。
自分のライフプランに合った終身保険を選び、将来に備えましょう。