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【完全ガイド】団信の特約はどれがいい?がん・三大疾病保障を徹底比較!後悔しない選び方

これから夢のマイホームのために住宅ローンを組むあなたへ。
「団体信用生命保険(団信)」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、もしもの時にローンの残高がゼロになる、とても大切な保険です。
最近では、亡くなった時だけでなく、がんや病気に備える「特約」が充実しています。
でも、「特約って色々あって、どれを選べばいいか分からない…」と悩んでいませんか?
この記事では、そんなあなたの不安を解消します。
団信の特約の種類や保障内容、選び方のポイントを、専門用語を使わずに優しく解説します。
読み終わる頃には、あなたとご家族にぴったりの「安心」が見つかるはずですよ。


団信の特約とは?主な種類を一覧で比較

住宅ローンの契約とセットで加入するのが基本の「団信」。
この団信に、さらに手厚い保障を追加できるオプションが「特約」です。
例えるなら、スマートフォンの基本プランに、通話かけ放題やデータ増量のオプションを付けるようなイメージですね。
ここでは、どんな特約があるのか、全体像を掴むために一覧表で見ていきましょう。

団信の特約は、もしもの病気やケガで働けなくなった時の、家計の大きな支えになってくれます。
ただし、保障が手厚くなる分、住宅ローンの金利が少し上乗せされるのが一般的です。
「どんな保障があって、どれくらいの費用がかかるのか」をまず知ることが、自分に合った特約選びの第一歩です。
下の表で、主な特約の種類と、金利がどれくらい上乗せされるかの目安を比べてみてくださいね。

特約の種類主な保障内容上乗せ金利の目安
がん保障特約医師に「がん」と診断確定された場合、ローン残高が0円に。年0.1%~0.2%
三大疾病保障特約がん、急性心筋梗塞、脳卒中になり「所定の状態」になった場合、ローン残高が0円に。年0.2%~0.3%
八大疾病保障特約三大疾病に加え、高血圧、糖尿病、肝硬変、慢性腎不全、慢性膵炎で「所定の状態」になった場合、ローン残高が0円に。年0.3%前後
全疾病保障特約病気やケガの種類を問わず「働けない状態」が一定期間続いた場合に、毎月の返済額を保障。さらに長引くとローン残高が0円になる場合も。金利上乗せなし(無料)の場合もあれば、有料の場合もある
ワイド団信持病や健康に不安がある方でも加入しやすいように、引受基準を緩和した団信。保障内容は通常の団信と同じ。年0.2%~0.3%

※あくまで一般的な目安です。保障内容や金利は金融機関によって大きく異なります。


【保障内容を詳しく解説】主要な団信特約

先ほどの表で、特約の全体像がなんとなく見えてきたでしょうか。
ここからは、特に選ばれることが多い主要な特約について、もう少しだけ詳しく中身を見ていきましょう。
「どんな状態になったら保障されるの?」という一番大切なポイントを、一つひとつ丁寧に解説していきます。
自分や家族のことが少し心配…という方は、ぜひじっくり読んでみてくださいね。

がん保障特約

がんと診断されただけで、住宅ローンの残りがゼロになるのが「がん保障特約」です。
治療に専念できる経済的な安心感は、何物にも代えがたい大きなメリットと言えるでしょう。
多くのがん保障では、がんと診断が確定した時点で保険金が支払われます。

【!】ここがポイント!

ただし、注意点もあります。
一つは、契約してから90日間など、保障が開始されない「免責期間」が設けられていることが多い点。
もう一つは、「上皮内がん」などの初期のがんは保障の対象外となるケースがある点です。
がんに備えたい方にとっては非常に心強い特約ですが、細かい条件は契約前によく確認することが大切ですよ。

三大疾病保障特約

日本人の死因の上位を占める、がん・急性心筋梗塞・脳卒中に備えるのが「三大疾病保障特約」です。
これらの大きな病気になってしまった場合に、ローン残高がゼロになります。
がんだけでなく、突然襲ってくる心臓や脳の病気にも備えられるため、より広い安心感を得たい方に選ばれています。

【!】ここがポイント!

この特約で最も注意したいのは、「所定の状態」という条件です。
例えば、急性心筋梗塞や脳卒中の場合、「初めて診断されてから、労働制限を必要とする状態が60日以上続いた場合」といった条件が付いていることが多いのです。
つまり、病気になっただけでは保障されず、一定期間、後遺症などが続かないとローンはゼロにならないということを覚えておいてくださいね。

八大疾病(生活習慣病)保障特約

三大疾病に加えて、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎といった生活習慣病まで保障範囲を広げたのが「八大疾病保障特約」です。
保障される病気の範囲がぐっと広がるため、より手厚い安心を求める方に向いています。
年齢を重ねるにつれて気になる生活習慣病にまで備えられるのは、大きな魅力です。

保障範囲が広い分、金利の上乗せも三大疾病保障より少し高くなる傾向があります。
こちらも三大疾病保障と同じく、多くの場合で「所定の状態」が続かないとローン残高はゼロになりません。
保障が手厚い分、保険金が支払われる条件はしっかりと確認しておく必要があります。
どこまでのリスクに、どれくらいのコストをかけて備えるか、じっくり考えたいですね。

ワイド団信

「持病があるから、団信に入れないかもしれない…」と不安に思っている方のための保険が「ワイド団信」です。
高血圧症や糖尿病などの持病や、過去の入院・手術歴があっても、通常の団信より加入しやすくなっています。
住宅ローンを組む上で、団信への加入は必須条件であることがほとんどです。
そのため、ワイド団信は、健康上の理由でマイホームを諦めかけていた方にとって、希望の光となる制度と言えるでしょう。

保障内容は、死亡・高度障害を保障する一般的な団信と同じです。
加入のハードルが下がる分、金利は年0.2%~0.3%ほど上乗せされるのが一般的です。
「金利が少し高くなっても、万が一の保障を付けて家族に家を残したい」と考える方にとって、非常に価値のある選択肢になります。
健康に不安がある方は、まずワイド団信を扱っている金融機関に相談してみましょう。


後悔しない!団信特約の選び方 3つのステップ

ここまで色々な特約を見てきましたが、「じゃあ、結局どうやって選べばいいの?」と思いますよね。
大丈夫です。
ここからは、あなたにぴったりの特約を見つけるための、具体的な3つのステップをご紹介します。
難しく考えずに、一つひとつ一緒に確認していきましょう。

ステップ1:自分の健康リスクと向き合う

まずは、あなた自身の健康について考えてみましょう。
「自分はどんな病気のリスクが気になるかな?」と、少しだけ立ち止まって考えてみることが大切です。
例えば、ご両親やご親戚に、がんや生活習慣病になった方がいるか。
ご自身の年齢や健康診断の結果、食生活や運動習慣はどうでしょうか。
漠然とした不安ではなく、「自分はがんのリスクに備えたいな」「生活習慣病がちょっと心配かも」と、具体的なリスクを考えることで、必要な保障が見えてきますよ。

ステップ2:上乗せ金利で返済額がどう変わるか計算する

次に、お金の話をしましょう。
特約を付けると、毎月の返済額と、ローンの総返済額がどれくらい増えるのかを具体的に計算してみます。
これが、特約を選ぶ上でとても重要なポイントになります。

<具体例でシミュレーション>

  • 前提条件
    • 借入額:3,500万円
    • 返済期間:35年
    • 元の金利:年0.5%
    • Aさん:年収500万円の会社員。特約なし。
    • Bさん:年収500万円の会社員。「がん保障特約(金利+0.1%)」と「三大疾病保障特約(金利+0.2%)」で迷っている。
  • 計算結果
特約なし (Aさん)がん保障 (+0.1%)三大疾病保障 (+0.2%)
適用金利年0.5%年0.6%年0.7%
毎月の返済額約90,856円約92,491円約94,143円
月々の負担増-+1,635円+3,287円
35年間の総返済額約3,816万円約3,885万円約3,954万円
総返済額の差-+約69万円+約138万円
※実際の返済額とは異なります。あくまで目安です。

このように、月々の負担は数千円でも、総額で見ると大きな差になります。
この金額を「安心料」として納得できるかどうかが、判断の分かれ道です。
このシミュレーションを参考に、ご自身の借入予定額で計算してみてくださいね。

ステップ3:今入っている生命保険と見比べる

最後に、あなたが今加入している民間の生命保険や医療保険の保障内容を確認してみましょう。
会社のタンスや引き出しに眠っている「保険証券」を取り出してみてください。
もしかしたら、団信の特約で備えようとしている内容と、すでに加入している保険の保障が重なっているかもしれません。
例えば、がんと診断されたら100万円、入院したら1日1万円といった保障にすでに入っていれば、「団信の特約は付けなくても大丈夫かな?」と判断できるかもしれません。
保障が重複すると、その分保険料も二重に支払うことになり、もったいないですよね。
団信と民間の保険、それぞれの役割を整理して、あなたにとって最適な組み合わせを見つけましょう。


知っておきたい団信特約のメリット・デメリット

どんなものにも、良い面と少し気になる面があります。
団信の特約も同じです。
ここでメリットとデメリットをしっかり整理して、納得して決断するための材料にしましょう。
両方を知っておくことで、より冷静な判断ができますよ。

メリット:万が一の時の絶大な安心感

団信特約の最大のメリットは、何と言っても「もしもの時に、住宅ローンの返済がなくなる」という絶大な安心感です。
大きな病気になると、治療費がかさむだけでなく、収入が減ってしまうことも少なくありません。
そんな時に、住まいの心配をしなくて済むのは、ご本人にとってもご家族にとっても、本当に大きな支えになります。
また、団信の特約は、同じような保障内容の民間の生命保険に個人で加入するより、保険料が割安になるケースが多いのも魅力の一つです。

デメリット:総返済額が増え、途中でやめられない

一方、デメリットは、ステップ2のシミュレーションで見た通り、「金利が上乗せされ、ローンの総返済額が増える」ことです。
家計にとっては、決して小さくない負担になります。

【!】絶対に知っておきたい最重要ポイント!

そして、もう一つ非常に大切なデメリットがあります。
それは、「団信の特約は、原則としてローン返済の途中でやめることができない」という点です。
最初は必要だと思っても、後から「やっぱりやめたい」と思っても、変更はできません。
だからこそ、契約する時に、本当に自分に必要かどうかを慎重に考える必要があるのです。

団信の特約に関するよくある質問(Q&A)

ここでは、皆さんが疑問に思うことをQ&A形式でまとめました。
契約前の最後のチェックとして、ぜひ参考にしてください。

Q1. 結局、特約はつけた方がいいですか?

これは本当に多くの方が悩む質問ですが、「すべての人にとっての正解はない」というのが答えになります。
なぜなら、必要な保障は、その人の年齢、健康状態、家族構成、家計の状況、そして何より「何を安心と感じるか」という価値観によって全く違うからです。
この記事で紹介した「選び方の3つのステップ」を参考に、ご自身とご家族にとって、特約の安心感が月々の負担増に見合うかどうかを、じっくり話し合ってみてください。

Q2. 途中で特約をやめたり、変更したりできますか?

先ほども触れましたが、これは非常に重要なポイントです。
住宅ローンの返済中に、団信の特約だけをやめたり、別の特約に変更したりすることは、原則としてできません。
保障内容を見直したい場合は、別の金融機関で住宅ローンの「借り換え」を検討することになります。
借り換えには手間や費用がかかる上、その時の健康状態によっては新しい団信に加入できない可能性もあります。
だからこそ、最初の契約がとても大切なのです。

Q3. 民間の生命保険と団信特約、どっちで備えるのがいいですか?

これも悩ましい問題ですよね。
それぞれに良い点があります。
団信特約は、住宅ローンとセットなので手続きが簡単で、保険料が割安な傾向があります。
一方、民間の生命保険は、住宅ローンとは関係なく、保障内容を自由に設計でき、ライフステージに合わせて見直しやすいのがメリットです。
どちらか一方ではなく、「がんの保障は団信特約で手厚くして、入院保障は民間の医療保険で備える」というように、両方を上手に組み合わせるのも賢い方法ですよ。


まとめ

長い時間、お疲れ様でした。
今回は、住宅ローンの団信の「特約」について、種類や選び方を詳しく見てきました。

最後に、一番大切なことをお伝えします。
団信の特約は、あなたのマイホームでの暮らしと、ご家族の未来を守るための「安心のお守り」です。
完璧な正解を探すよりも、「自分と家族にとって、何が一番大切か」を考えることが、後悔しない選択につながります。
この記事を参考に、ご自身の健康や家計、そしてご家族への想いと向き合い、あなたにとって最高の選択をしてくださいね。
もし迷ったら、金融機関の担当者や、お金の専門家であるファイナンシャル・プランナー(FP)に相談してみるのも、とても良い方法ですよ。
あなたの新しいお家での生活が、安心と笑顔で満たされることを心から願っています。

あなたの漠然としたお金の不安、専門家と一緒に「計画」に変えませんか?

この記事で基本はご理解いただけたかと思います。
しかし、あなたの年収や家族構成に合わせた最適なプランは、専門家とでしか作れません。

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